ページ

2011年10月25日火曜日

昼間のladrón(=泥棒)

カリはすっかり涼しくなり、薄い毛布一枚では朝方寒くて目が醒めることもあります。
日本の初秋くらいでしょうか。
ただ、日中は夏場のように暑いので、体はとっても疲れます。

そんな私の任地へ、同期の隊員が来てくれました。
観光も兼ねて、メインは真面目に職場の見学です!
同期には教育や医療福祉分野が多く、なにかしら子どもとつながりがある人が多いので、たくさんの意見を聞けました。
まだ3ヶ月弱とはいえ、すでに「見慣れた光景」「そういえば聞いてない事」っていうのが結構あるんだなと。
馴染んできたっていう点ではいい事もあるかもしれませんが、「そういえば知らない」っていうのは、もっといろんな事に興味を持たないといけないなぁと思いました。
想像して、ついつい流してしまう、いいやら悪いやら私の癖です。

ステイ先の1階が賃貸用の物件にもなる、ということで皆うちの1階に止まったので、毎晩毎晩飲んでは語り、飲んでは語り...。
それぞれの活動や今までの仕事の話や、女子会的な話や...。
半年前に知り合ったばかり、しかも訓練所では絡みなし(2年間同じ国にいるから、って飲み会すらしなかった/笑)、なのでそれぞれの話がとても面白かった。
感じ方や意見は違うけれど、それぞれの視点でそれぞれの仕事をしていて、こうやって話を聞けるっていう事自体、いい機会ですね。

そしてなんと!
誕生会までしていただきました!!

10月生まれが二人いたんですが、それぞれにプレゼントやらメッセージやらケーキやら!
私の趣味にピッタリ!
消しゴムはんこめっちゃ可愛い!(しっぽあり)
ココにはないですが、それぞれに手作りミサンガを作ってくれた子がいましたよ!
おめでとうしてくれたときはうちの家族も一緒に、もう一度お祝いしてくれました。
ありがとう!!


そして、問題のladrónさんですが...。
同期の隊員と二人で観光しながら歩いてたんです。
16時ちょっと前でした。
そして人気の少ないところでカメラを取り出して同期が写真を撮り、私は横でぼーっとしていたところ

「Buenas niña(こんにちは、おじょーちゃん)」と、すっと目の前にやってきた女が一人。
いや〜な目付きをしていて、とっさに鞄を後ろへやりました。
が、すでに後ろでは同期が他のメンバーに襲われ、カメラを奪われそうに!
と思ったら女が腕を掴んできたので思いっきり振り払い、同期と一緒に逃げ...ようとしたらカメラのストラップが切れカメラ落下!
ダッシュで回収する同期!
そしてダッシュで逃げる!!

男一人、女2人の3人組で、女一人が私の気を引くために話しかけ、
その間にもう一人の女が同期を背後から羽交い締めにして、男がカメラを奪う、
という段取りだったようです。
同期の反射の良さに感謝。
映画でしか見ないと思ってた、企んでいる悪い目付きを生で見ました。

観光気分でぼーっとしてたのも、警戒してない状態でカメラを出したのも、写真撮ってる間周り見てなかったのも、何より「なんとなく大丈夫」に慣れてしまっていたのも悪かったんですが。
本当に本当にびっくりして、怖くて、しばらく二人とも心臓バクバクしたまんまで、それが落ち着いたら激ヘコみ。
猛省と、恐怖と、ショックで次の日までぼーっとしてました。
こちらでは貧困層はやはり犯罪率が高いんです。
襲われた場所は貧困層との境目くらいで、まだ危ない場所が近いということを忘れていました。

本当に、しつこく追ってこなくて良かった。
武器を持っていなくて良かった。
もし武器を持っていたら、おとなしく全部出すしかないです。

襲われた場所近くのcentoro には、よくふらふら遊びに出かけるんですが、
しばらくはおとなしくしていようと思います。

本当に、かすり傷程度で何もなくて良かった。
やはりここは陽気なだけでなく、怖い国でした。

2011年10月16日日曜日

しっぽの人が少し古くなりました。

雨季に入り、雨続きのカリです。
10月頭、とうとう27回目の誕生日を迎えてしまいました。
と、こうして歳を晒せるのもいつまでやら...
こっちに来てからは、コロンビア人に比べて大人っぽくない顔+短髪で、18歳だとよく言われます。
さすがにそこまで下がるとちょっと悲しいものがあります...ので、実年齢に近づけようと髪を伸ばしています(笑)

当日は朝から家族におめでとうと言われ、朝食にケーキが...夜に食べました。
職場でもケーキが!これはしっかり食べました。
そして先週末、同期隊員がカリに集合した時に、同期隊員ともう一度家族からおめでとうが!みんなありがとう!!
またケーキ食べました(笑)

ちなみに、コロンビアのケーキは死ぬほど甘いです。
しかもクリームとシロップたっぷりかかった状態でいつも店頭にたくさん並んでいます。
腐らないのかな...賞味期限ないのかな...あの色合いは何で出してるの?
ケーキ屋の前ではいつも考えが尽きませんよ。


活動の方も、どう動いていくか決まりました。
子供のリハビリの施設に週3日。
通園の施設に週2日。


リハの方ではある程度形が出来上がっています。
でも、「障害の原因は何か?」「将来の予測」というのは、一切と言って良いくらいありません。
「リハビリ」はできているからこそ、さらに新しいものを付け加えるのは難しいと思います。
けれど、一番大切な部分だと私は思います。
今の原因も考えないで、将来のことも考えなかったら、なんのために何をやっているかわからないじゃないですか。


それでも自信たっぷりなのが
コロンビア人なんですけどね!!
この子にはこの作業療法でいいんだろうか?なんて悩んだりしません!
「私はこう思う。理由?そう思うからよ!」「......」


さて、通園の方はどんな状況かといいますと...カオスです。
どんな感じか知るために見学を何日かしましたが、その間毎日私が「カオスだ...」とつぶやいていたので、同職場の先輩隊員がずっと苦笑いしていました。

クラスは障害レベルや年齢ごとに上手く分けられています。
人数はと言うと、子供13人、先生一人。学生さんは良く実習に来ている。
好きなように動きまわる子供13人を一人で見るとか、もちろんそんなんで何か効果的なことができているわけがない。

教育概念はあるが、療育概念はない。
それでも、とりあえず何かしら作業をやらせ、ちょっと学生にやらせ、おもちゃの時間にして終わり。
何を目指しているのかまだよくわからない施設ですが、やらなきゃいけないこと、やれることはいっぱいありそうです。

少しでも子供たちが「面倒な子」でなくなるように。

2011年10月3日月曜日

引越しました

気がついたら10月、もうすぐ年をとるしっぽの人です。

さて、ココでは私たちはコロンビア人の家族と一緒に住まなければならないんですね。
スペイン語の勉強と、安全対策と、文化・習慣を知るために。

4つのオプションの中から2人で1つずつ選ぶ。
私が選んだのは、明るそうなおばぁちゃんともうすぐ結婚する息子(同居予定)、という家族。
おばぁちゃん、キャッキャしてて明るくて楽しそうに見えたんです。
でも実は、その時テンション上がってるだけだった...。

住んでみないとわからないことがあるっていうのは決まり文句だけど、本当にそうだった。

決して悪い人ではないんだけど、まず性格が合わない。
でもこれ、決定的だと思うんです。
自分も母親も、大雑把さっぱりなので、こまこましたお世話されるのが苦手...
食事ごとに何食べるか、とか何飲むかとか!!
出てきたもん食べますし、飲みますし、ダメだったらその時言いますけど食べますし!

んで、夜。さすがおばぁちゃん。
テレビの音量がでかい!
しかも毎晩アクションものっぽいのを見ているので、毎晩隣の部屋から鬨の声(笑)
廊下の方からは、息子が電話してる声!
寝るのに1時間かかって、さすがに下げて、って言いに行きました。
が、寝たい人にとってはまだデカイんだなぁ。
しかもそのまま寝入って消さないんだよなぁ。

息子が結婚してからは、奥さんが来て少し話し相手が増えましたが、奥さんはほぼ1日中働いているのでたまにしか合わず...(息子は無職)。
そして、なぜかおばぁちゃんたちは自分たちの部屋でごはんを食べるようになり。

ホームステイでみんないるのに一人メシ!!

おばあさんは部屋へ食事に、息子さんはPCと食事に行きました。(コロンビア昔話?)
息子はPCの前に座ってて、おばぁちゃんがそこにご飯を届けるの!
世話っぷりも、マナーとしてもありえないでしょう!

で、決定的なのが、つたないスペイン語で色々話をしても「良かったね」で終わる!
彼女が聞きたいのは、何を食べたいかっていうこと!
これは本当に話す気なくしますね。
私も話をしなくなりました。

そして、2年は無理!と思って不動産屋に協力を頼み、1週間程前、新しい家族のところへ引っ越しました!!!

今度は「ガハハハー」と笑うママと、「ぐはははー」と笑うパパと
ちょっと反抗期な娘と、ちょこまかしててよくしゃべる息子、という家族!
とっても楽しいです。
自分のことは自分で、でもなんかあれば手伝うし!という感じなのでやりやすいし、
なによりみんな陽気で、元気で、たまにやりとりが漫才みたい。

7年オーストラリアに住んでいたそうで、家族全員英語ペラッペラ。
そして向こうでも留学生を受け入れていたそうで慣れています。
パパさんはスペイン語の先生をしていたというステキな環境!

仕事のこと、趣味のこと、日本のこと、全て興味を持って聞いてくれます。
お互い知りたくなる関係って、居心地がいいですね。

活動終わりまで、この家族のお世話になろうと思います。
毎日家に帰るのが楽しみです。